■「ご家族さま」へお願いしたいこと |
・ご本人さまにとっては結構大変なことです。
一度、失った「きこえ」を回復させるには医学的な治療が困難な場合、補聴器を装用する
ことが一般的な解決法になります。
しかし補聴器を使って会話を十分理解するトレーニングはご本人さまにとって精神的な
負担が大きくなる場合があることをご理解いただきたいのです。
・補聴器をつけたからよく聞こえるはず?
補聴器を装用すると直ちに正常な「きこえ」に戻るものと思われている方がいらっしゃい
ますが、すぐに補聴器に慣れる人は稀で、いろいろなリハビリが必要なのです。
ご本人さまがこのリハビリを努力して行っていただくのはもちろんですが、一番身近な
ご家族の皆様にご協力いただくことが何よりも大切なことなのです。
補聴器を装用したからすぐに昔の「聞こえ」が蘇るというわけではありません。
補聴器の音は人工の音です。順応するために少しずつ頑張りましょう。
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■「ご本人さま」「ご家族さま」へ |
・補聴器の「音」に慣れるためには?
@ まずは短い時間から始めましょう。
最初から補聴器を長時間使うと疲れが大きいものです。今まで入ってこなかった
音が聞こえてくるから・・・それも大きい音に感じます。
だんだんと時間を延ばすようにし、疲れたら補聴器を耳からはずして休みましょう。
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A 家の中の静かなところで使用してみましょう。
ご自身が聞きたいと思う音に意識を集中して、補聴器に耳を慣らしましょう。
チャイムの音や新聞をめくる音、扉の閉まる音など、今まで聞こえなかった
生活環境音に耳をすませてみるとよいでしょう。 |
B 静かなところで一対一で話してみましょう。
まずは呼びかけて、それから話しかけてもらいましょう。
例えば「食事はまだですか?」と訊くときも
「お母さん(一息入れて)食事はまだですか?」と話かけて
もらいます。はじめに呼びかけることで注意を向けてもらい
集中しやすくなります。
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C 慣れてきたら、いろいろな音を聞いてみましょう。
少しずついろいろな音に耳を傾けるようにします。慣れてきたら4〜5人のグループの
会話を聞き、誰が話しているか、注意してご自身も参加してみましょう。
とにかく急がずゆっくりと進めて参りましょう。 |